３／３発売「Hey! Sa!」ジャケットにまつわるお話

こんにちは。yojikです。

いよいよアルバム発売１カ月を切ったので
ジャケットの話をしようと思います。

以下長いです、携帯の方、すみません。

今度のアルバムの音源は、初めて私たちが、
「人と一緒に音楽を作る」ということをしてみた
結果ともいえるのですが、
その中で、だんだん想いを強くしたのは
「自分の頭の外から来るものをそのまま
受け止めると楽しいことが起こる（ことがある）」
ということでした。

試行錯誤しつつ、迷いつつ、
でも結局私たちは「はっ」とさせられたり
「おおぅ」と唸ったり、そういう体験を
望んでいて、それは偶然に助けられながら
思いがけない面白い展開を見せたりしました。
それはひとえに、一緒に作る人の
能力が高いのですが、でもなんというか
その偶然は技術や能力というよりは
その人のあり方にとても関係があるように
思います。
その人がその人でしかないもの、を
出してきたとき、面白いとしか
言いようがないのです。

そういう経緯のなかで、
ジャケットについて考えたとき、
やっぱり「はっ」とさせられるような人に
自分で引き寄せられたのではと思います。
あえてその人のことをよく知らなくても
作品だけをみて
頼んでみたいと思いました。
音源がそのように作られた以上、
ジャケットにもそれを
反映したかったのかなと思います。

ジャケットのおもてに使う
イラストは、藤井啓誌さんに
描いていただきました。
可愛いんだけど憎たらしい感じもする
キャラクターをお描きになります。
藤井さんの描くyojikとwandaと
バンドのメンバーの似顔絵が見たい！
とその一念でお願いしました。

で、その似顔絵だけをもって
どうしようかな〜と
うろうろ悩む日々が続いてまして、
じきに写真を撮ってほしくなりました。
写真はもともと苦手で
いつも撮ってくれる人に
迷惑をかけるのですが、
もし
改めて写真家に撮ってもらう場合は、
自分たち自身が面白くなくても、写真が作品に
なるような人にお願いしたいと思っていました。
（でも、わんだは写真にすると
大変面白い素材であることが今回よく
わかりました！）

また、私ははてな日記を
書いている、平民新聞を
ときどき見ていて、
そこで料理や食べ物や人や犬や風景を
撮ってのせている、平民さんの写真をとても
気に入っていました。
好きな写真は「平民フォルダ」に勝手に入れて
ときどき眺めています。

平民さん自身にも、
「どうやって写真を撮ってるんだろう？」と
すごく興味があったので、
ここはひとつ、なんの面識もないけれど
なんか見た目はちょっと怖いけど
頼んでみよう！と思い立ちました。
わんだは平民さんをよく知らず、
始めはなんのことやらだったと思います。

そこから先はあっという間に
進んでいきました。
平民さんとは何度か写真セッションみたい
のをしました（酒のみ含む）。
平民さんの写真は、ほんとにちゃんと誰かに
見てほしいので、いつか写真展をしたいくらいです。
いつどう撮ってるのかよくわかんなかったのに
ちゃんとあの瞬間がうわっと平民さんの視点で
立ち上がってきていて、なんつうか
平民新聞のと同じ、なまなましいけども
土足では入ってこないようなデリケートな
感じもある、生きてる写真なのです。

そして、
あとここに必要なのは
文字だ…
と思ったときに、
ふと　ceroの「My lost city」の
タイトル文字に釘付けになりました。

ここここれは！！！
と体がブルブルして、
デザインを調べるとそこには
「惣田紗季」の名が。
あ！なつやすみバンドの文字も惣田さんだ！
ががががーん灯台下暗し
惣田さんのこともそれ以上はよく知らなかったけど
ともかく「お願いできませんか！」と
メールをしました。
惣田さんは、イラストも素敵だし
お願いするにはジャケの企画から入ってもらうべき
人材だと私も重々承知していたのですが、
ともかく今回のこの
「何も決めずに直感で動いていく」という
やり方では、彼女にここから文字とデザインを頼んで
絶対間違いないはずだと誰か知らんけど
何者かが私に叫んでいたのです。