永遠と一日

先日テオ・アンゲロプロス監督の「永遠と一日」を観てきました。

ブルーノガンツが主演でした。
昔みた「霧の中の風景」が観たくて行ったんだけど、こっちのほうが今の自分に
ガツンとくるものがありました。

いろんな主題がうずまいて交錯していて
人によって、その人の現状によって、観るべきところ感じるところが
それぞれ違う映画だと思いました。
私が魅力に感じることの多くは、多層的なことだなと感じました。
最近よく、yojikとwandaで演奏すると「映画をみてるようだ」とか
「映画のような歌だ」と言われることがあって、
自分では大変光栄に感じていますが、それがつまり
歌としての状況説明や共感よりも、シーンを積み重ねることで
映像のようなものが浮かんで心に残るという意味であれば大変うれしい。



映画は操作を積み重ねる芸術だと思っているのですが
ぜんぶが読み解けるような、つまり答えがあるようなものには
最近はあまり魅力を感じていません。
答えがあるような作品をさんざん見続けたゆえかもしれませんが。

答えの出ない作品は観るほうもきついですが、
どこかに迷いのある作品にはある種の愛を感じてしまう。
言い切れない、言い切らない気持ちを、大事にしたい。

テオ・アンゲロプロスのファンタジーは現実にしっかり足をつけた
ファンタジーだと思いました。
老人と少年が横並びになるカメラ目線のショットには
自分なりにとても思うことがあるのですが、評論家でもないのに
講釈をするのは意味ないと思うのでやめます。
私がここに自分のテーマを見つけた、というだけで十分です。


しかし私は「旅芸人の記録」は観ていないのです。
観たいような観たくないような気がするなあ。


好きな映画はひたすら、何日も何日も考え、思い出し、反芻することになります。
永遠と一日」、池澤夏樹はほんとにいいタイトルつけますね。(ただの直訳だったりするのかしら、本編にも台詞で出てくるからそうかも)




とかいってたら突然ジョーズがみたくなってきた!あれほんとにいい映画ですね。


今週日曜は大阪です。
歌うのが最近とても楽しみ。
大阪の人たちにぜひ観てもらいたいです。


●5月27日(日)
場所:大阪谷町九丁目ワンドロップ
出演:長野友美/yojikとwanda/冬支度
開演:20:00
料金:2,500円(dr込) 
http://homepage2.nifty.com/cafe_onedrop/home.html