小人に会いにいったのSa!

栃木県の那須にある「藤城清治美術館」に行ってきました。

藤城清治さんは確か89歳?
影絵作家です。

暮らしの手帖とか…
ケロヨンとか…
帽子をかぶった小人とか、おそらく私はストレートに
この方の全盛期(しかし作品を見ると現在が全盛期と思う)に
子どもだった世代なんですが、
なんだか「藤城清治の影絵」に慣れすぎていた。
どこにでもあって、いつでも見れて、作風はこんな感じだと。

しかし今回改めて「これは影絵なんだ」という事実に
ガツンとやられることになりました。

普通に有名な絵画展も、見にいけば映像や本で見ていた
ものと全く違う印象がもたらされることも
わかっていたのだけど、
影絵には本当の本当に光が必要なんだということが
わかっていなかった。
絵だって、それに当たる照明や日の光で
印象がかなり変わる。
影絵の光はそれどころではなくって、
十分な光がないと表現に達することができない。
暗い場所、そして作品裏からの光がセットになって
初めて影絵が成立するのですね。

そんな単純なことに
すごく驚いてしまった。
yojikとwandaは畔に影絵でPVを作ってもらったくせに!!)

そして、その光に浮かぶ色と形は、
明らかにそれでしか表現できないものを
映し出していて、
印刷物では細かく繊細にしか見えない切り口が、
もっと生き生きした力強いラインを描いていることに
気づかされる。

藤城先生の原画はここに生きている!!タマシイがある!

ってすごく思った。


カラー作品はよく知られているものが多いですが、
初期のモノクロ作品にもぶっとびました。
この頃からキャラクターは生き生きしてる。
シンプルなポーズと大胆な構成。

年齢とともに作風が変わり、サイズもどんどん
大きくなっていきます。
東北の地震後や、福島を描いているものも
あったけれど、リアルで過酷なテーマにも
そこには必ず小人がいる。
藤城先生の目には本当に小人が見えているんだなって
思わせる力のある絵。
私が大好きなのは、津波で打ち上げられた船の上に
小人が座っている絵でした。

圧巻は一番最後に、この美術館のために
作られた影絵です。
強烈な美しさに目がくらみます。
びっくりすると思います。
ああ来て良かった!と叫びたくなりました。
藤城先生は生きることをすごく肯定してる!
それを、作品にだけ込めて、ずーっと作り続けているって、
なんてなんて素敵なんだろうと思いました。
お前もちっとはがんばれよ、って肩を
叩かれたような気にもなりました。


それと、
美術館内部の様子がほとんどメディアにさらされてない
のもすごくいいなあと思いました。
だって私も、なんだかんだとすぐ見た気になってしまう。
あーそれ知ってる、とか。
ここにしかなくて、ここに来ないと
見れなくて、体験できなくて、
そういうものの価値はもっともっと
高まって、もったいぶっていいと思った。
交通費払ってわざわざ遠くへ行くべきなんだ、
ってすごく思えた。
その意味があった、と思わせることが
また大変なことなんだけど
そういう意味で、東京ってたくさんの文化が
ダイジェストになっちゃってるのかな、って気もした。
いろんなものの、美味しいとこだけ
集めて、はいって差し出すみたいな。
自分もそれの恩恵を受けてるので、
そのありがたみは計り知れないのですが。

でも土日にもあれだけのものにいい感じくらいの
お客さん数というのは、理想的ですよ!
激混みの中で見たら、かなり印象変わってくると
思うし。


では、撮影可能だった場所を少し。
これだけで十分かきたてられると思うのです。


入り口。

森の中は猫が案内してくれます。


カフェの椅子の背もたれは小人。


併設の教会。先生はアッシジの聖フランチェスコの影絵も描いている
だけあって、とてもシンプルな建物でした。

ステンドグラス。

実はケロヨンもいます。

光に生かされるものが、影絵なんだなってここでも思いました。




ああ、秋が終わっちゃうといやだな!!
行かないで!



今週のライブは以下です。
どうぞおこしやす。


●10月1日(火)
三鷹おんがくのじかん
おんがくのじかん4周年記念・6日目
に出演させていただきます〜〜
開場:19:00 / 開演:20:00
予約・当日:2000円 + ドリンクオーダー
出演:海老沢諭Acoustic,Sing&Air石指拓朗THEWATTER)・yojikとwanda・こまどり社員
http://bar.towntone.com/2013/10/01.html


●10月4日(金)
下北沢 lete 
Open 19:00 / Start 20:00
Charge 予約 \2,000 + drink / 当日 \2,300 + drink
yojikとwandaワンマンアコースティックライブ
予約こちら↓
http://www.l-ete.jp/live/1310.html#d04
またはyoyaku.yowan@gmail.comまで